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ピーチ出産体験記

黒い母犬と子犬達

ピーチと初めて会ったのは、2010年1月のことでした。ピーチは穏やかで、慎重で、ちょっと頑固なところもある とってもキュートな黒のラブラドールレトリバーです。そして、1ヶ月後には、初めての出産を控えていたのです。

我が家は以前からパピーウォーカーを続けていましたが、繁殖犬を預かる機会を頂き、「ぜひ自宅で出産をみたい」と思うようになっていました。

ところが希望してはいたものの、いざお話を頂いた時は、ちょうど次女が高校3年生で受験まっただ中でしたので、少し迷いました。
「この経験は次女にとってもきっと大きな意味があるはず…」
そう考え、家族全員喜んでお受けすることにしました。

カメラ目線の母犬の写真とおなかを見せてゴロンとする母犬の写真

家に来た当初は、まだ目立たなかったピーチのお腹がだんだんと大きくなり、胎児の頭数確認で6頭の赤ちゃんがいることがわかりました。

ピーチの体に7つの命が生きていると思うと、本当に大切なものを預かっているという責任感と、もうすぐ子犬たちに会えるという期待で、とても充実した日々を過ごすことができました。

そして、2月10日の夕方、ピーチの陣痛が始まりました。

きっと安産だろうという予想に反して、ピーチの出産は協会スタッフの方々も初めてというくらいの難産となりました。連絡を受けて、スタッフの方たちが駆けつけて下さり、準備を整えてその時を待ちましたが、陣痛はあるものの、あとひと踏ん張りがきかず、なかなか赤ちゃんが出てきません。

夜10時頃にやっと1頭目が生まれたときは、本当にほっとしました。しかし、そのあとも順調には進まず、3頭目の赤ちゃんは死産となりました。その時のことは今でも忘れられません。

最後の子犬が出てくるころには、陣痛が始まってから約15時間が過ぎていました。
ピーチは本当によく頑張りました。

子犬の出産の写真と乳を一生懸命飲む子犬達の写真

生まれたての赤ちゃんたちは、目も耳も開いていませんが、一生懸命に這っていってピーチのおっぱいに吸い付きます。ピーチは疲れていても何も言わずにおっぱいを与えていました。

命がうまれるのはこんなにもすごいことで、生と死は隣り合わせにあると、教えられました。

結局、次女も一晩中そばにいて、泣いたり、笑ったりしていました。

その後、子犬たちはたっぷりおっぱいを飲んで、すくすく大きくなりました。
我が家は、毎日「かわいい!!」「かわいい!!」の連発でした。

その時生まれた子犬たちも、今はそれぞれの道を歩んでいます。
もし、また機会があれば、繁殖犬ボランティアとして、命の誕生に立ち会いたいなぁと今も思っています。

(2013年1月)